今年のお盆

今年の夏は「猛暑」を通り越して、「酷暑」とも言われています。酷暑に加えて豪雨も日本列島を襲い、異常気象が続いています。

お盆休みに入り、久しぶりに映画を観に行きました。それも2日連続で、「TOKYO MER~走る緊急救命室~」と「国宝」の2作品です。「TOKYO MER~」は、火山の噴火から島の住民を救う物語で、医師役を演じる鈴木亮平が活躍します。緊迫感のあるストーリー展開が魅力的で、観ていて引き込まれました。もう1つの話題作「国宝」は、歌舞伎の世界を舞台に家と内弟子の葛藤を描いたヒューマンドラマです。約3時間の大作ということで、その長さが少し不安でしたが、最後まで席を立つことなく、眠気も全く感じませんでした。映像と音楽の美しさ、そして壮大なストーリーと迫真の演技に圧倒されました。「TOKYO MER~」の鈴木亮平、「国宝」の吉沢亮、横浜流星はいずれもNHKの大河ドラマで主役を務めた経験がある俳優です。その役作りには感心し、演技に対する思い入れが感じられました。どちらの映画も、ぜひ観てもらいたいと思います。

さて、今年は約310万人が亡くなった先の大戦からちょうど80年となります。現在では、戦争を体験した人が全体の6%にとどまり、戦争の記憶も薄れつつあります。平和を「空気」のように当たり前だと感じている若い人も多いのではないかと思います。日本は、日清戦争、日露戦争を経て満洲事変、そして太平洋戦争へと戦争の道を進み、1945年8月にポツダム宣言を受け入れ、無条件降伏しました。この戦争終結後、日本は自由主義の理念の下で急速に発展し、戦前と戦後で社会の仕組みが大きく変化しました。特に、愛国心に関する教育が大きな転換を迎えた点は重要だと考えます。戦後の日本は、幸いにも一度も戦火に巻き込まれることなく、平和を享受してきました。このような国は、世界でも稀な存在と言えるでしょう。

しかし、現在の世界情勢を見ると、平和が完全に保障されているわけではありません。中東のガザ地区では依然として悲惨な状況が続き、ウクライナ戦争も長期化しています。また、中国と台湾関係の緊張、さらに中国の海洋進出など、「きな臭い」状況が高まっていると感じます。平和の重要性を訴える声が多い中で、私たちはこの現実を直視し、どのように対応していくべきかを真剣に考えなければならないと思います。

私はお盆の期間中、3か所の慰霊祭に参加してきました。高岡市護国神社奉賛会の会長として、この役職を10年余り務めています。毎年、お盆の時期に行われる慰霊祭は、これまでは屋外の慰霊碑前にテントを張って行われていました。しかし、近年の異常な暑さの影響で、今では公民館のホールで行うケースが増えてきました。また今年初めて、長年祭事を行っていたある地域の遺族会が解散しました。そのため、その地域では慰霊祭が行われないことになりました。地域の遺族会の会員は高齢化が進み、会員数も減少しています。また、役割を引き受ける人が見つからないという問題もあります。私たち高岡市護国神社奉賛会の会員数も減少しており、今後、地域の慰霊祭や忠魂碑の維持が難しくなっていくでしょう。戦後80年が経過し、会員の減少は避けられない現実だと思います。しかし、国を思い亡くなられた御霊をお守りすることは重要です。もし遺族会が活動を継続できなくなった場合は、地域の自治会などがその役割を引き継いでほしいと考えています。

もともと、護国神社は「1県1護国神社」が一般的ですが、富山県には富山市に「富山県護国神社」、高岡市に「高岡市護国神社」があります。私は、富山県が「戦没者への思い」の強い県だと感じています。しかし、神社の維持管理には多大な費用と労力がかかります。昨年、本殿を風雨から守るための「おおい(覆い)」を取り付けました。また、地震で倒れた玉垣の修理も行いました。さらに、何年か後には屋根の銅板の葺き替えが必要となります。 現在、各自治会から補助金をいただき、その管理費として活用していますが、それでも維持には多額の資金が必要です。加えて、祭事の準備には相当な労力がかかります。このように、現在の維持管理は厳しい状況にありますが、将来を見据え、今できるベストなことを行っていきます。そして、次の世代にしっかりと護国神社を引き継いでいきたいと考えています。

長岡花火

8月2日土曜日、新潟県長岡市で開催された「長岡まつり大花火大会」に寺崎工業互親会(協力会)の方々と総勢24名で行ってきました。

互親会では年に一度、会員の親睦と研修を兼ねて旅行を計画・実行しています。昨年は航空自衛隊小松基地の航空祭に行ってきました。今年は春先からこの花火大会の見学を企画し、旅行代理店との打ち合わせを重ねてきました。行程は?バスは?観覧席は?昼食&夕食は?持ち物は?等々、ベストを目指して計画を組み立てました。

考え抜いた結果、花火大会の弾丸ツアーに。トイレ付きの大型バス、高速インター側のエリアで駐車場に近いイス席(「島」の最前列)、昼食(焼肉弁当)は出発時にバス積み込み、夕食(幕の内弁当)は花火会場の駐車場で受け取り、食事後に観覧席へ移動、渋滞と混雑が予想されるためアルコールや飲料水はできるだけ出発時に持っていく、そのためのクーラーボックスの用意など、いろんな知恵を絞って当日を迎えました。

当日はお昼の12時に出発。15時過ぎには長岡に着きましたが、お土産購入と時間調整を予定していた「道の駅」には満車で立ち寄れず。16時過ぎには花火会場の駐車場にバスを入れ、そこで18時半ごろまで待機することになりました。外は猛暑の中、エアコンの効いたバスの中での待機となりホッとしました。

19時20分開始。花火の大きさ・色・鮮やかさ・曲に合わせての打ち上げなど、信濃川の広大な河川敷だからこそ出来る大会だと感じました。直径650mの「正三尺玉」、打ち上げ幅2kmの「フェニックス」、圧巻でした。また、花火には表も裏もないと言いますが、どうでしょう。真上で開く大輪の花を、我々はポカンと口を開けて見入っていました。

21時10分終了まで、時間を忘れて約2万発の花火に酔うことが出来ました。しばらくの空白時間のあと暗闇の中、明かりを付けたスマホで花火師とのエールの交換、河川敷一面に光の輝きが現れて会場が一体となりました。

花火会場の駐車場から24時頃には出られたでしょうか、高岡には日曜日の午前3時頃に無事到着し、それぞれ家路につきました。高速道路のサービスエリアは深夜にもかかわらず営業を続けており、商魂のたくましさを感じました。

花火は「一瞬の芸術」であり、あざやかさとむなしさを感じます。消えかかる光に何とも言えない哀愁を感じます。そして日本人に生まれてよかったと感じます。

いや、今日4日は地元、庄川の花火大会。うちわ片手に缶ビールを吞みながら、家の屋上から見るか。「蚊」来るなぁ~